第42回北海道大家塾 『退去立会いのビックリな現状と損しないコツ』『建物固定資産税評価の実態』

第42回北海道大家塾
講師集合写真 左から、今井清孝・原田塾長
北海道大家塾
一般財団法人日本不動産コミュニティー 認定勉強会

第42回北海道大家塾は、塾長原田とマイティー今井が講演させていただきました。

 

第一部では退去立会い3,500件のプロフェッショナル今井清孝が【退去立会いのビックリな現状と損しないコツ】の題で、退去立会を行う管理会社の社員の実態、原状回復ガイドラインによる借主負担の再確認、退去立会で見落とされがちな箇所、原状回復工事費を抑える内装の選び方までお話ししました。

 

第二部では、北海道大家塾塾長の原田哲也が【建物固定資産税評価の実態】の題で、固定資産税の基礎から、過去に実際あった課税誤りの内容、固定資産再評価のメリットとチェックの流れまでを、原田の所有物件で実際に情報開示請求を行い、その資料を基にお話ししました。

 

 

今回の大家塾も大盛況で、定員を超える73名の参加者でした。


北海道大家塾 勉強会の様子

オーナーズビジョン株式会社 チーフコンサルタント 今井清孝

 

 講師:今井清孝(いまいきよたか)

 

オーナーズビジョン株式会社

チーフコンサルタント

https://www.ownersvision.com/

  

昭和46年(1971年)北海道北見市生まれ。

新卒で賃貸仲介・不動産投資販売などを手掛ける札幌市内大手不動産会社入社し円山店などの店長を務める。

 

その後、道内大手不動産会社などに勤務して建設・企画・管理などに携わる、実務経験豊富な不動産賃貸のスペシャリスト。年間600件以上の退去立会いをこなし、3月の繁忙期には、多い時で月に120件。

 

一日6件の退去立会いを行ない、通算6年間で3,500件以上の退去立会いをこなした退去立会いのプロフェッショナルです。

又、自身でも不動産競売物件取得を皮切りに不動産経営を開始。

 

その後、札幌・小樽などにもアパートを所有している現役の大家でもあります。

不動産業者、オーナーそれぞれの経験を活かした提案力がありますので、入居斡旋、賃貸管理、建物管理など何でもご相談ください。

 

【資格】

宅地建物取引士

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)

賃貸不動産経営管理士

損害保険募集人資格

少額短期保険募集人資格

J-REC公認不動産コンサルタント

 


オーナーズビジョン株式会社 代表 原田哲也

 

 講師:原田哲也(はらだてつや)

 

 昭和47年(1972年)北海道北見市生まれ。

大学在学中に宅地建物取引士の資格を取得し、建設・不動産業界に進む。

平成6年大学卒業後上場ハウスメーカーに就職。

おもに個人住宅の建設営業として約7年間従事する。

 

その後、札幌のアパート建設専業メーカーに勤務。

おもに地主さんの土地活用やアパートの建設の営業に従事する。

 

さらに、北海道有数の賃貸仲介会社の建設部門に移り、新築投資アパートの企画、販売に従事する。

 

また、サラリーマン時代に不動産経営も開始。

新築アパート取得や任売+大規模修繕、競売、売却等数々の経験をしている現役の大家でもある。

 

不動産実務検定のJ-REC北海道支部を立ち上げて5年間で300名以上の受講生を輩出し、

主催する北海道大家塾の登録人数は700名を超える。

 

 

一般財団法人日本不動産コミュニティー北海道支部 支部長

https://www.ooyakentei-hokkaido.com/

オーナーズビジョン株式会社 代表取締役

https://www.ownersvision.com/

J-REC 公認不動産コンサルタント

宅地建物取引士

賃貸不動産経営管理士

 


第一部:退去立会いのビックリな現状と損しないコツ

今井の講演の様子 その1
今井の講演の様子 その2
今井の講演の様子 その4
今井の講演の様子 その3
今井の講演の様子 その5


退去立会を行う管理会社の社員の実態

耐えられない人は、半年でギブアップ。

2~3年程度で、部署異動か退職~~

  • 退去立会いの担当者には、もともと◯◯はいません!

 

常に業務量に対して、人員不足です(現在募集中)

  • 新入社員、中途採用、そして多いのが賃貸仲介の元営業が移動。
  • ◯◯ければ一ヶ月で◯◯。
  • ◯◯持てば、一人前。
  • 大半は、◯◯年で、他部署へ◯◯か◯◯。
  • 常に◯◯の社員が堂々と◯◯を行っている状況。

 

退去者には、◯◯だけで終わらせろ

  • 退去者は宇宙人? 一人ひとり事情や懐具合も違うし何を考えているのかわからない
  • ◯◯を補修費に充て、◯◯だけなら、
  • ◯◯で収まらない分を◯◯すると、退去者への交渉、請求、入金待ち、督促と、◯◯、◯◯の処理が遅くなり、◯◯しまう。

 

オーナーに◯◯してもらえ

  • 退去者へ◯◯て、◯◯がかかる。
  • ◯◯のオーナーに、◯◯貰い、◯◯て貰う方が、◯◯との考え

原状回復ガイドラインによる借主負担の再確認

国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインに沿って、

退去者、オーナー、それぞれの負担割合を決めます。

  • 退去者の故意・過失の修理補修費について、経過年数を考慮して、代表的な部分で、表具関係の、壁・天井などのクロスや、床のクッションフロアは、耐用年数が6年なっており、3年経過で、負担割合50%。6年経過すると、残存価格が、1円として計算し、過失の割合を決める事になります。

 

国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについて

  • 平成10年3月に建設省にて、原状回復に関する裁判例等を集約して、「原状回復に関する費用負担等のルールに関するガイドラインを公表。平成16年2月には、その後の裁判例等を踏まえ改定がされました。その後も原状回復費用等のトラブルが減少しない為、平成23年8月再改訂
  • 原状回復義務は、借りた当時の状況に戻すものではないと言うことを明確にし、原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価格の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」を定義しています。

 

修繕単位の原則で、よく勘違いされている事 

  • 下図右のページで黄色のマーカーを付けている、壁(クロス)の修繕単位について「原則㎡単位。㎡単位が望ましいが、借主が毀損させた箇所を含む壁1面分までは張替え費用を借主負担としてもやむをえない
現状回復の考え方 修繕単位の原則

退去立会で見落とされがちな箇所

台所

・ガス台横壁の焦げ

・シンク、調理台の腐食穴

・包丁ホルダーの破損

・手元灯破損など

台所の写真


トイレ

便座ヒビ割れ

・便器ヒビ割れ

・タオル掛けビス抜け

・ペーパーホルダー変形

・タンク内に節水リング

・ペットボトルなど

トイレの写真
節水の必須アイテムの写真


浴室

照明カバー変形

・鏡鱗状痕

・シャワーヘッド、ホルダー破損

・ゴム栓チェーン切れ

・換気扇寿命

・アクリル板傷、ヒビ割れなど

浴室の写真


原状回復工事費を抑える内装の選び方

※入居付け優先の内装とは、方向性が異なります。

◯◯や◯◯壁紙を上手く使う

  • 電気焼けや窓廻りのカーテン跡のくすみ汚れは、通常の◯◯だと汚れが落ちずに◯◯で、◯◯クロスや◯◯がオススメです。
壁面に間接照明を付けた写真
タイル柄の壁紙
居間の一面のみアクセントクロスを貼った例
壁に黒ズミが付いている写真


床材・建具は、中間色

  • ◯◯は、汚れが目立ちます。
  • ◯◯は、傷が目立ちます。
  • ◯◯色がオススメです。
  • 水廻りの床CFは、◯◯などオススメです。


塾長 原田の感想

 

マイティー今井のお話はいかがでしたか?

 

管理会社で退去立会い3500件のプロフェッショナルが話した「真実の話」には驚かれたことでしょう。

管理会社さんだけが悪いわけではなく、やはり物件に関心を持たずに、

完全に任せっきりのオーナーも相当悪いのです。

 

ビジネスである以上、適度な緊張関係を持ちながら任せることしていかなくてはなりません。

また、退去立ち会いを上手く纏める方法は、とても参考になりましたね!

 

 


第二部:建物固定資産税評価の実態

原田の講演の様子 その1
原田の講演の様子 その2
原田の講演の様子 その3


固定資産税の決め方

固定資産税は何に対してかかるのか?

  • 固定資産税は、1月1日時点で土地や建物を所有している人に課せられる地方税です。1月1日時点における土地の価格や建物の価格が算出され、そこに一定の税率が課せられ納税するものになります。

 

納税の義務がある人

  • 毎年1月1日(賦課期日)現在の土地、家屋又は償却資産の所有者として、固定資産課税台帳に登録されている方。

土地の固定資産税計算方法を正しく知る

土地の価格は路線価に基づいて、土地の形状や接道状況などで課税標準額を算出します。

 

路線価自体は公示価格の80%程度ですが、更地の場合は税の軽減措置はないことに注意。

 

【固定資産税】税額=課税標準 × 1.4%(標準税率)

【都市計画税】税額=課税標準 × 最高0.3%

 

※都市計画税は毎年都市計画区域内にある土地や建物の所有者に対する税金

 

固定資産税の価格は毎年変動しますが、課税事務の簡素化や徴税コストを抑えるために3年に1回の見直しとなっています。


固定資産再評価チェックの流れ

事前書類の整理

  • 納税通知
  • 建物見積書
  • 確認申請書と図面一式

 

自治体に◯◯請求

  • これがなかなか取れない!→ハードルが高い
  • ◯◯を開示しない(無い)自治体も多い

 

評価内容を分析・検証・再評価


◯◯評点

市町村は国の定める固定資産評価基準にもとづき◯◯計算表で算出

 

  • 同一建物を現在新築した場合、「いくらの金額で」建築できるかを算出する基準
  • 建築の部位ごとに、数量・建物程度・施工難度・階数等に◯◯を掛けたものの合計

◯◯計算書

  • 構造が合っているのか?
  • 床面積が合っているか?
  • 数量が実際と合致するのか?
  • 計算間違いがないか?
  • 経年減点補正が適正に行われているか?
  • 階数、規模、程度、難易度の係数は適正か?

 

難易度の係数は、ハードルが高い!→専門家


まずは簡易チェックをしてみましょう


  1. 固定資産税納付書
  2. 見積り書
  3. ◯◯の取得

 

  3がないと検討も出来ない


塾長 原田の感想

 

皆様お聞きくださりありがとうございます。

 

ちょっと前の時間がおしてしまい(笑)早口になってしまいました。

すいません m(_ _)m

 

さて、参加された方は、是非役所に◯◯を申請して取って下さいね!

まずは取ってみることを始めて下さい

 

 

 


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開催が決まったら優先的にご案内します。

 


開催記録

○日   時:2017年01月28日(土) 受付13:00

       13:30-17:00

 

○会   場:北海道建設会館 9F 大会議室

       札幌市中央区北4条西3丁目1番地

 

○定   員:60名

懇親会風景

懇親会の様子 その1
懇親会の様子 その2

懇親会には多くの方々に参加して頂きました!

たくさんの参加者の声を頂きました!!ありがとうございます。

沢山のアンケートから一部のみ掲載させて頂きました。

 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

・大手管理会社の社内の実態。

・クロスの補修、洗浄で貼り替え費用でなく請求してみること。

・固定資産の分野は完全勉強不足を感じました...

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

・退去立会いは毎日やっているので、改めて見直して「プロ」の知識をもっと身に付けたい。

・固都税の見方はもっと詳しくならないといけないと感じた。

 

●その他、ご感想があればお聞かせ下さい。

・実際に経験された内容を聞くことはなかなか無いので、

 不動産会社の現実や現場の本音的な内容は聞いていておもしろいと感じます。

 

札幌市 上田正人 様


 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

固定資産税について全く知識がなかったが、色々なわかりやすい図や表などを使って

説明してくれたので理解しやすく、お話を聞くのが楽しかったです。

ニュースで聞いてもわからない事を色々知れたので、お勉強になりました。

 

●その他、ご感想があればお聞かせ下さい。

クロスの選び方などはこれからやらせていただく機会があると思うので、聞けて良かったです。

知らない不動産業の世界を知れて良かったと思います。

また参加して不動産に関わるお話を聞けたら良いなと思います。

 

札幌市 菅原郁巴 様


 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

・第一部...リアルな立会現場の内容、大変参考になり興味深く拝聴できました。

・第二部...1級の受講時に習った内容でほぼ忘れている部分だったので

     あらためて参考になる部分をまた聴けて良かったです。

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

・第一部...退去内容は活かせていけると思いました。

・第二部...かなり根気の要る作業だと思いますが、

     税見直しの手段として事務所内で検討していきたいと思いました。

 

札幌市 渡辺いづみ 様


 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

今井さんの退去立会いの話で、改めて退去立会の負担や請求についての勉強ができたのと、

繁忙期の立ち会いの数にびっくりしました。

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

空室を見に行った際、クロスを選ぶ際など、オーナーさんとお話する時の

グレードアップ提案に活かせればと思います。

 

●その他、ご感想があればお聞かせ下さい。

いつもありがとうございます。

今回も勉強になりました。オーナーさんのために活かしていきたいと思います。

 

札幌市 澤田遥 様


 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

管理会社によって対応に大きな差があるには驚きました。

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

管理会社へのタイミング毎の声かけが有効とのことなので、コミュニケーションを取りたいと考えます。

 

札幌市 関谷友邦 様


 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

管理会社との立ち回り方を気をつけようと思いました。

先日の退去の際に聞いたセリフが出てきてドキッとしました。

目を光らせます!

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

退去立ち会い自分でやりたくなりました(怖いけど)

 

札幌市 Y・I 様


●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

・退去立会い担当者の定着率が低く、モチベーションも低く、

 オーナー負担を多くしがちな構造であることは衝撃を受けた。

・固定資産税が地方税収の多くを占めていることは知らなかった。

 ということは多く取ろうというバイアスがかかっていると感じた。疑ってかかる必要性を思った。

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

・固定資産税評価のチェックはすべきと感じたが、ハードルが高い(汗)。

 でも機会をとらえてチャレンジしてみたい。

 

●その他、ご感想があればお聞かせ下さい。

・いつも興味深いテーマで勉強させて頂き、感謝しています。

 今後もこの調子で開催を楽しみにしています。

 

札幌市 S・S 様


 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

・退去時の立ち会いにプロは(ほぼ)いない。

 親が立ち会いを積極的にしたほうが良いか迷っていますが、今回の話を伝えてみます。

・固定資産税が見直せること自体初耳でした。

 

●その他、ご感想があればお聞かせ下さい。

全く知識なく参加していますが、頭に残る内容で面白いです。

 

札幌市 S・A 様


●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

退去立ち会いについて、代行業もある事を本日知りました。

代行業対策も勉強が必要な事。

 

札幌市 S・T 様


 

●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

原状回復で、はりかえでなく修繕で請求したほうがとりやすいこと。

話し方ひとつで、全くとれる金額が違うことが目からうろこだった。

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

自分で退去立会に行っているので、早速実践したいと思います。

 

●その他、ご感想があればお聞かせ下さい。

いつも有意義なセミナーありがとうございます。

 

札幌市 S・N 様


●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

マイティーさんの内容は具体的で、とても参考になりました。

原田さんの内容は難解でしたが、初めての視点でしたので、とても勉強になりました。

 

札幌市 F・Y 様


●今回のお話で特に印象に残った項目は何でしたか?

退去立会いのしくみ、裏事情等色々知りました。

固定資産税評価、難しかったです。時間がある時に挑戦してみたいと思います。

 

●あなたの賃貸経営にいかせるとしたら?

退去時精算、固定資産税ともに改めて勉強し直してみようと思いました。

 

札幌市 W・K 様


参加者の方が、個人ブログに感想を記載してくれました。

http://ameblo.jp/apamanchoice/entry-12242440745.html