第77回北海道大家塾は、コロナ感染拡大防止対策を行なった会場セミナーに72名、You Tube ライブ(限定公開)同時配信によるWEBセミナーには70名の計142名が参加の中で開催されました。
メインゲストは『二代目大家よねちゃんの築古でも満室経営できるノウハウを大公開!』と題して、「二代目大家塾®」塾長、そして北海道大家塾の大家女子クラブ キャプテンでもある株式会社グラウンドワーク 代表取締役 米生 啓子 氏にご登壇いただきました。
父親が経営していた築31年のRCファミリー物件を法人で購入した二代目大家の米生さんが、今まで実践してきた大規模修繕、築古でも満室にできるリフォームや募集のテクニック、不良入居者への対応法など、実体験からの様々な事例やノウハウをご紹介いただきました。
お役立ちセミナーでは、居住支援法人の株式会社ラポール 代表取締役 渡邊 博行 氏にご登壇いただき、『大家さんの満室経営を応援!!高齢者を優良入居者へ変える、大切な3つのポイント』をテーマに、高齢者のお部屋探し専門店 株式会社ラポールさんのサポート体制のご紹介や高齢者特有のリスクを最小限に抑え、満室につながるチャンスを獲得するポイントについてお話いただきました。
またミニセミナーでは、株式会社RealtyBank 川上 将司氏に、賃貸・売買の広告の際に利用する室内写真に家具家電を設置したイメージ図を、スマホで簡単に作成できる「デジタルステージング」のサービスを紹介していただきました。
1枚4,950円(税込)で48時間以内に納品ができ、より早く!より高く!物件を決めることができるサービスに惹かれ、参加者の皆さまは早速会場でご登録されていました。
サポートパートナーの企業紹介は、
全国で30000棟、道内で600棟の導入実績がある、宅配ロッカーのパイオニア株式会社フルタイムシステムさんに宅配ロッカーでお部屋の鍵を受け渡し、内見業務を無人で管理できるKey Pass(キーパス)のサービスをご紹介していただきました。
また、札幌市内近郊に不動産仲介のビッグを12店舗展開している株式会社パワーステーションさんには、
自社の客付けだけではなく、他社から管理を引き受けた場合でも家賃を上げて決めることに積極的に取り組み、仲介店舗で営業経験のあるスタッフによる「決まる部屋作り」に力をいれています !とPRしていただきました。
【メインゲスト】
講師紹介
米生 啓子(Yoneu Keiko)
株式会社グラウンドワーク 代表取締役
二代目大家塾® 塾長
北海道大家塾 大家女子クラブ キャプテン
不動産オーナー
○ 二代目大家塾®
2011年
父の築30年超、空室率37%の賃貸マンションを満室にする為に賃貸経営の道へ。
不動産実務検定講座、北海道大家塾で学ぶ。
2012年
築31年の賃貸物件を父から購入。
2013年
東京の全国賃貸住宅フェアにて講演。
「不動産実務検定」認定講師。
2014年
「二代目大家塾®」を立ち上げ、勉強会・セミナーを開催。
金融機関、不動産会社、他の大家塾からの依頼を受け、「満室経営・リフォーム・事業承継」についてのセミナーを各地で講演。
2016年
J-REC公認 札幌北相続相談センター開設。
2019年
北海道大家塾のクラブ活動である「大家女子クラブ」のキャプテンに就任。
【資格】
J-REC公認 不動産コンサルタント
J-REC公認 相続コンサルタント
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士
相続知識検定マスター
整理収納アドバイザー1級
『二代目大家よねちゃんの築古でも満室経営できるノウハウを大公開! 』
10年振りに北海道大家塾にご登壇していただいた、株式会社グラウンドワーク 代表取締役の米生 啓子さんは、「二代目大家塾®」塾長、北海道大家塾の大家女子クラブ キャプテン、そしてJ-REC北海道支部の講師として多くの方に賃貸経営について教鞭を執る側としてご活躍されています。
自主管理をしていた両親の背中を見て育った米生さんは、賃貸経営は様々なトラブルが発生し、ローンや修繕費など大変なことばかりと思っていたそうです。
米生さんは8年間幼稚園でご勤務された後、実家の賃貸経営の為に宅地建物取引士の資格を取得し、専門学校で『宅建講師』を務めました。
そして結婚後、税理士事務所で相続手続きの補助業務やお客様の賃貸物件管理の仕事を行っているときに、父親の緊急入院がきっかけで、高齢となった両親の賃貸経営を本格的に手伝うことになりました。
手がかかる築古物件で24室中9室空室。
「宅建の講師までやっていたのに、満室にするための賃貸募集をするときに、父のやり方しか知らなかった」
そこでJ-RECの不動産実務検定講座を受講。北海道大家塾の勉強会にも欠かさず参加し、学んだことを自分の物件にあてはめてアレンジして実践してみたそうです。
実験と思い、1回で上手く行かないかも知れないけど、やらないとゼロもしくはマイナス。
空室が続くことはゼロではなくマイナスです。
相続対策として、設立したばかりの法人で築古建物を購入すると
・灯油地下タンク大規模修繕
・避難はしご交換工事
・屋上防水工事
・外壁塗装
などなど大規模修繕のオンパレードで、いきなり修繕費のローンが始まった米生さんは、ご自身の経験から相続税対策のためには、「親が所有時に修繕し、3年後購入するのがよい」とアドバイスしてくださいました。
その他にも
コンセプトを明確に、入居者層(ターゲット)に合わせた築古でも満室にできるリフォームノウハウ
グリーン使いや小物を置くなど、お金をそれほどかけなくても効果的にデコレーションする満室にする為の募集テクニック
滞納・黒カビの部屋・ゴミ出しトラブル・現状回復トラブル・騒音トラブルなどの事例をまとめた不良入居者への対処方法
テナントリテンション(長期入居付け)のためにコミュニケーションを大切にして、何かあったら連絡しやすい信頼関係づくりをすること。
事業継承、相続対策で必要な知識とリスク
などについて写真をたくさん盛り込んだ資料をテンポよく説明してくれました。
賃貸経営は100人いれば100通り
物件は知恵と工夫で蘇る『無知は損』
幸せになる為の賃貸経営を目指しましょう♪
と最後に熱く語ってくれた米生さんの実体験に基づいたお話から、満室経営に役立つ情報をたくさん得ることができました。
塾長 原田の感想
今回のセミナーは実体験からの様々な事例やノウハウがたくさん盛り込まれていましたが、その根底に流れるのは、まさに~本気になって行動したら夢がかなうよ(*^^)v~ です。
「本気になって行動する」事が賃貸経営だけではなく人生の成功を掴むための必須条件だと改めて感じましたね。
本当に行動的で情熱的な米生啓子さんのセミナーは何度聞いても励みになりますね。
【お役立ちセミナー】
講師紹介
渡邊 博行(Watanabe Hiroyuki)
株式会社ラポール 代表取締役
○ 株式会社ラポール
2010年から11年間、肉屋で正社員として勤務しつつ、2014年に父からアパートを相続して、二代目大家となる。
相続した物件が10部屋中2部屋しか入居者がいないという現実に直面し、競合の多さ・入居に結びつかない現実を知り、「大家業こそ“究極のサービス業”」だと気づく。
「空き室を埋める為には入居者の生の声を知るべきだ」と同年、不動産仲介会社に入社しフルコミッションの営業を経験した後、2016年5月に居住支援法人の株式会社ラポールを起業。
肉屋・大家・会社経営の全てを並行して兼業した経験を経て、2022年1月より会社経営に専念。
現在は株式会社ラポールで『札幌で60歳以上の方に賃貸物件を仲介する高齢者のお部屋探し専門店』として、物件の仲介・客付や契約面のサポートとともに、デイサービス・訪問介護を担う福祉事業、グループ会社にて老人ホーム・病院の運営を担い、入居前~入居後の生活~退去後まで高齢者を一貫して継続的にサポートし続ける「ワンストップサービス」の不動産仲介業に取り組んでいます。
『大家さんの満室経営を応援!!
高齢者を優良入居者へ変える、大切な3つのポイント!』
渡邊 博行さんが株式会社ラポールを設立するきっかけは、肉屋の正社員としてスーパーで働いていた2014年にアパートを相続したことから始まりました。
引き継いだのは10部屋中2部屋しか入居していないアパート・・・。
「何もしなくても家賃収入があると思っていたのに…」
「どうやって入居募集すれば…」
管理会社に逃げられ、不動産関係の相談相手が周りにいなかった渡邊さんは、自分で管理するしか方法がなく、肉屋での仕事を続けながら、週1日しかない休みの日や2時間の休憩時間を利用して不動産の仲介店舗に行き、1ヶ月半で100件ほどの部屋を見に行きました。
自分の部屋を埋めるためには、まず他人の部屋を知った上で自分の部屋に注ぎこもうと思ったからです。
そして仲介の営業マンがどのようにヒアリングし、提案するのかを観察して、ダメなところを100項目くらい書き出し、どうしたら入居者目線で部屋を提案できるのかを学んだ結果、10部屋中9部屋が埋まり、賃貸経営が安定したそうです。
その後、賃貸仲介会社にフルコミッション(基本給のない成功報酬)の営業職で入社し、3ヶ月で100万/月ほどの賃貸仲介手数料を売り上げる営業マンになりました。
そんな中、友人から「今後は老人ホームの仲介が流行る」という勧めがあり、株式会社ラポールを立ち上げて老人ホームの仲介を始めると、行政のつながりや高齢の方からの依頼が増えていきました。
また、案内した高齢の方から
「高齢だけど元気だから老人ホームには入りたくない、自分で暮らしたい」
「子どもたちが心配するから入る」
という意見を多く聞き、老人ホームを勧める罪悪感から、アパート・マンションに高齢の方が住めるように注力し始めました。
これって社会問題なんじゃないか。
北海道や札幌市には、高齢者がアパート・マンションに住むためのサポート体制があるのかを知りたくて、北海道庁にアポなしで突撃訪問した際に、居住支援法人の話を聞き、認可を受けることになりました。
【居住支援法人とは】
都道府県から認可を受け、国から国費で運営費が賄われる。
要配慮者(低所得、被災者、高齢者、障害者)の住まいの確保のサポート。
北海道に30社ほどある。
その後、「日常の悩みを聞けないか」ということで、デイサービスの運営も開始しました。
そんな渡邊さんが今回のセミナーで
①なぜ高齢者の入居契約は難しいのか
②株式会社ラポールを通じて高齢者の入居者を受け入れた場合の大家さんのメリット
③管理会社のメリット
④高齢者を優良入居者へ変える大切な3つのポイント!
についてわかりやすくお話してくださいました。
札幌市の人口構成では約30%が65歳以上の高齢者で、2035年には3人に1人が高齢者になると推計されているそうです。
少子高齢化の社会では、元気で若々しい自立希望の高齢者もまだまだ存在しています。
「老人ホームに入らなくても良い高齢者をいかに自己物件に迎えるか」
「年をとっても、自分らしいライフスタイルで自立して暮らしたい」
社会の変化とともに増えてきた、新たな高齢入居者のリスクを最小限に抑え、賃貸アパート・マンションの需要アップ、満室に繋がるチャンスを先行して獲得するためのヒントを学ぶことができました。
塾長 原田の感想
高齢者を優良入居者へ変える3つのポイントは特に参考になりました。
1.契約時に、死後事務委任契約書を必ず取得
2.契約時に退去時残置物処分合意書も必ず取得
3.見守りサービス・設備の導入
設備導入はハローライトなども普及してきていますが、死後事務委任契約と残置物処分合意書の内容はとても参考になりましたね。
【ミニセミナー】
講師紹介
川上将司(Kawakami Masashi)
株式会社Realty Bank
代表取締役 有限会社川上建設 取締役
○デジタルステージング(2022年6月 サービス開始)
https://digitalstaging.co.jp/lp
【保有資格】
CPM®(米国公認不動産経営管理士)
CCIM(米国不動産投資顧問)
宅地建物取引士 2級
建築士 2級FP技能士
管理業務主任者
賃貸不動産経営管理士
相続アドバイザー
住宅ローンアドバイザー
『より早く!より高く!物件を決める術デジタルステージング』
デジタルステージングとは
賃貸、売買の広告の際に利用する室内写真に家具家電を設置したイメージ図を作成すること
リアルに家具を設置すると時間とお金かかりますが、手軽に簡単に早く高く物件を決めることができるサービスです。
ホームステージング・デジタルステージング利用者の実態
POINT1 賃貸・売買共に75%の方が、20万円以下の少額でステージングを行っている
POINT2 ステージングで重視しているへやはリビング
POINT3 主な効果はPV数、問い合わせ数、内覧社数の増加 成約までの期間が短くなる
POINT4 95%の方が利用した効果を実感
デジタルステージングサービスの特徴
・手軽にスマホで依頼から編集確認まで完結
・圧倒的に早く圧倒的に安い~1枚4,950円(税込み)で48時間以内の納品
・ハイクオリティな画質と編集技術
2017年にCPM®(米国公認不動産経営管理士)の資格を取得し、1年間アメリカのテキサス州で日米の不動産の違いに触れ、デジタルステージングを学んだ川上さん。
今回のミニセミナーではデジタル世代の入居者ニーズに簡単に、しかも安く対応することができる方法を学ぶことができました。
塾長 原田の感想
不動産オーナーが具体的にマーケティングを行っていく世界が間もなくやってきます。
一枚5000円以下でこのようなデジタルステージングができるのであれば、絶対にやったほうがいいですよね。
開催情報が欲しい方は「北海道大家塾通信」にご登録ください。
北海道大家塾にご参加したい方は、
「北海道大家塾通信」に登録して下さい。
開催が決まったら優先的にご案内します。
開催記録
●日 時:2022年11月26(土) 14:00-18:30
●参加人数: 142名(会場参加:72名、WEB参加:70名)
たくさんの参加者の声を頂きました!!ありがとうございます。
☆たくさんのアンケートから一部のみ掲載させて頂きました☆
●今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
リアルステージングを楽しみながら実践していた私にとって、デジタルステージングのテーマはなかなかの脅威でありますが、今後は取り入れて有益な時間を確保していきたいと思います。
千歳市 井上 英司 様
●今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
デジタルステージングは以前から興味あったが、今回数字で説明してくれたので非常に解りやすかった。 是非使ってみたいです。
札幌市 古田 裕規 様
●今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
コロナ禍でリアル参加の機会が難しくなってからなかなか参加できていませんでしたが、今回久々に参加させて頂き、情報の更新(自分の中の)を沢山できました。
これからも沢山の情報を勉強させていただく機会を楽しみにしております。
札幌市 W・I 様
●今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
ラポールさんの居住支援のスキームは参考になりました。
米生さんのプレゼンで大変多くの気付きを頂きました。ありがとうございます。
1つ1つやれる所から実行していきたいと思います。
札幌市 A・Y 様
●今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
どの方々も賃貸経営に勇気と信念をもって挑んでらっしゃるのが伝わってきました。
まだまだ勉強不足の自分なので今日の講演は本当に刺激になりました。
ありがとうございました!
米生さんのピンチをチャンスに変える…すごいバイタリティだなーと思いました。
相手の立場大切にします。相続についてもしっかり学ぶきっかけにします。
札幌市 M・N 様
●今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
米生さんはリフォーム力とマネンジネント力のおかげでしょうし、めげない根気強さ、親から正当に買い取るというところがなんとも素晴らしい。
これから訪れる日本中の高齢者社会、賃貸物件で元気な高齢者の方をウェルカムに出来る事は、オーナーに必要なスキルとなるので、今後の事業承継と高齢者入居促進は紐付きで考えていくべきなのでしょうね。
S・M 様
●今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
時間を感じさせない興味深い内容でした。
企画・運営ありがとうございました。
札幌市 M・Y 様
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