第95回北海道大家塾は、11月29日(土)に札幌駅近くの北農健保会館で開催され、会場セミナーに73名、You Tube ライブ(限定公開)同時配信によるWEBセミナーには53名、計126名の方にご参加いただきました。
メインゲストにお招きしたビーフンデザインの進藤強さんは、「楽しくあれ!!」をテーマに、まちづくりに新しい発想を吹き込む、東京を拠点とする人気建築家です。今回のセミナーでは『賃貸経営はどうなる?次の世代に引き継ぐアイデアと行動』というテーマでお話しいただきました。
お役立ちセミナーでは、『くらしを楽しく、美しく ~「美しく」に込めた思い~』と題し、株式会社ミラタップ 商品事業部部長の林 伸昭さんにイタリアで開催される世界最大級のデザイン展示会 「ミラノサローネ」で見た最新の内装トレンドや、リノベーション事例をご紹介いただきました。
サポートパートナーの企業紹介では、新しくサポートパートナーに加わった株式会社ゴール様に加え、満室プロジェクト様、シロクマトランク様、株式会社かぜ様にご案内をしていただきました。
また、サポートパートナーブースにて、参加者様からの質問等にお答えいただきました。



【メインゲスト】講師紹介
進藤 強 氏(Miyakawa Saori)
ビーフンデザイン 代表
◆ビーフンデザイン
◆SMI:RE(賃貸住宅紹介サイト)
◆SMI:RE STAY HOTEL(ホテル・旅館・⺠泊事業)
◆SMI:RE DINER KINSHICHO
http://diner-kinshicho.smi-re.jp/
◆SMI:RE STAY YOYOGIPARK
https://stay.smi-re.jp/yoyogipark/
賃貸経営はどうなる?次の世代に引き継ぐアイデアと⾏動
メインゲストは、「楽しくあれ!!」をテーマに、まちづくりに新しい発想を吹き込む、東京を拠点とする人気建築家であられるビーフンデザインの進藤強さんにご登壇いただき、『賃貸経営はどうなる?次の世代に引き継ぐアイデアと行動』というテーマでお話しいただきました。
進藤さんは、不動産投資や建築設計の世界において、「愛」と「楽しさ」をモットーに、常識にとらわれないプロジェクトを次々と実現させています。今回は、そのユニークな哲学と具体的な成功事例、そして地方創生にかける思いを語っていただきました。
【不動産は「愛」が大事:常識破りの設計思想】
進藤さんは、建物を愛し、入居者と飲みに行くほどの交流を持ち、地域がうまくいってこそ自分もうまくいくという考え方で不動産を楽しんでいるそうです。
また「変態建築家」という異名を持つ理由は、びっくりするような誰も手を出さない土地に奇想天外な発想で天才的な建築設計を行ってしまうことに由来します。
• 極小住戸への挑戦:
部屋を確保するため、玄関を入るとすぐトイレがあるというような斬新な間取りを設計した例もありました。
• 変形地を活かす:
特殊な形状の土地など、他者が手を出さないような変形地を積極的に活用します。
• 空間の最大化:
天井高4mを確保し、ロフト(小屋裏収納)だけでなく床下収納もロフトとして利用する「ダブルロフト」を採用するなど、狭い空間を最大限に活用する工夫が凝らされています。
人口が減少する現代において、本当に不動産が好きでないならやめた方がいいと警鐘を鳴らしつつ、「とにかくやってみる」ことが重要だと強調しておられました。
【空き家・空きスペースを「売上3倍」にする貸し方革命】
賃料が下がってしまった物件や空き家に対し、「貸し方」のアイデアを変更することで、家賃の3倍の売上を目指すビジネスモデルを実践しています。
チャレンジキッチンで地域を活性化
このアイデアの原点は、2010年に自宅の一部(5坪)をコーヒーショップを経営したいという方に貸したことから始まります。 さらに進化したモデルが「チャレンジキッチン」です。
• 初期投資の削減:
通常、飲食店開業には2,000万円程度の初期費用がかかりますが、この仕組みを利用することで、サラリーマンが副業的に飲食店の運営を練習し、ファンを集めて本格的に自身のお店を開店するための準備期間にすることができます。
• 住居兼店舗:
店舗開設が禁止されていた住宅街でも、「住居兼店舗であるならば店舗を出しても良い」というルールを利用し、住居と店舗を合体させた賃貸住宅を提供しています。これにより、家賃を上乗せした価格設定(例えば、合計30万円かかるところを24万円程度に抑える)が可能になり、入居者にとってメリットが生まれています。
【地方創生への挑戦:50歳からのエリア拡大戦略】
50歳を機に、東京の物件が高騰したこともあり、活動エリアを全国の地方都市(沖縄、石垣、琴平、北木島など)へ広げられたそうです。
• 地方でのチーム構築:
以前は水漏れ対応などのために1時間以内に行ける物件に限定していましたが、地方での設計が増えたことで、工事や管理を担うチームを現地で組織できるようになり、遠方でも物件購入が可能になりました。
• 独自の物件調達:
特に地方で注目しているのが「郵便局」の入札案件だそうです。郵便局は国営であったため、メンテナンスが非常にしっかりしているというメリットがあるとのことです。
• 石垣郵便局の再活用:
郵便局のカウンターをキッチンカウンターに、金庫室を客室に、倉庫をサウナにするなど、元々の建物の記憶を残しながら非常にユニークな宿泊施設に改造してらっしゃいました。
• 琴平(香川)での街づくり:
熱海が10年かけて成功した事例を参考に、町全体を面白くして全員の家賃を上げるという仮説のもと、琴平での事業を推進しています。東京の飲食業者や芸能事務所と協力し、移住と仕事が両立できるプログラム(例:チャレンジキッチンや地域アイドル育成)を構築しています。
【進藤さんを支えるポジティブなマインド】
進藤さんは、コロナ禍で借金が家族や社員に知られ大いに怒られたものの、ポジティブに物件売却を行い危機を乗り越えていったそうです。「9回失敗しても1回成功した方が大きい」という考え方を持ち、これまでもこれからも、常に変化し続けてチャレンジを続けていきたいと非常に前向きでエネルギッシュなお話をいただきました。
塾長 原田の感想
驚きと学びに満ちた120分進藤さんのセミナー
「賃貸契約どうなる?次の世代に引き継ぐアイディアと行動」は、まさに情報の宝庫。
人気物件のつくり方から新しい貸し方、地方創生まで幅広い内容が濃縮されていました。
主に3つのテーマで構成されていました。
独自アイディアでつくる人気物件(変形敷地編)
新しい貸し方の工夫(キッチンリビングがお店)
売上3倍を生むビジネスモデル「日本を元気に1724プロジェクト」
行動から生まれる価値
進藤さんは「まず行動し、考え、それが経験になる」
というベンジャミンの言葉を紹介。
“行動なくして幸せはありえない”という姿勢は、実際にお話ししていても強く感じられ、
まさに天才という印象です。
独自の実践事例が多数
●変形敷地 × 独自設計
3m×3m×30mの敷地活用や高低差のある敷地、猫特化型物件など、驚くような実例を紹介。
これはぜひ動画で見ていただきたい内容です。
●貸し方の工夫:キッチンリビングがお店
自宅1階にコーヒースタンドを誘致したことで街全体が変わり、代々木のストリートが15年でおしゃれな通りへと変化したという実話も印象的でした。
●先行者利益の活用(LUUP・Lime)
シェアモビリティへの早期参入で、通常500円の賃料を2,530円に、さらにLime導入では4,500円、初年度キャンペーンで9,000円という条件を得たと紹介。先行者の圧倒的なメリットがよくわかる事例でした。
●50歳からの再挑戦:沖縄・琴平での事業
沖縄で郵便局を購入して旅館に転用、ATMを残したまま使うなどユニークな取り組みを展開。
また琴平町では地元プレイヤーと組み、町おこし的な旅館づくりに挑戦しています。
「物件をつくるだけでなく、運営し、0→1を生み出す人が必要」という言葉が強く印象に残りました。
【お役立ちセミナー】講師紹介
くらしを楽しく、美しく ~「美しく」に込めた思い~
第二部では、『くらしを楽しく、美しく ~「美しく」に込めた思い~』というテーマで、株式会社ミラタップ(旧サンワカンパニー)の商品事業部部長であられる林信昭様にご登壇いただきました。
林氏は、元々松下電器(現パナソニック)に長年勤務されており、厳格で実践的な社員教育のもとで仕事術や松下哲学を身に付けてこられました。
パナソニック時代では機能性の追求を中心にお仕事をされてこられましたが、ミラタップという会社は、その機能性を基盤としつつも、生活や家そのものを「美しく、心豊かなもの」として演出するという、機能を超えた「感性の価値」に重きを置いて商品の開発を行っているそうです。
ミラタップは、もともと「サンワカンパニー」という会社であり、新社名には「未来をタップする」という意味が込められているそうです。
1979年に創業し、約50年弱の歴史を持ちます。
ミラタップは、2000年に住宅設備機器業界において、まだAmazonや楽天が日本に来たばかりの時代に、インターネット経由での販売を決行しました。
これにより、住宅着工件数に反比例する形で売上を右肩上がりに伸ばし、好不況の煽りを受けない会社となっていったそうです。
ミラタップの経営理念の一つは「暮らしを楽しく美しく」であり、ブランドプロミスには「感性を刺激し続ける」と掲げています。林氏は、多くの会社が「豊かさ」や「顧客第一」を掲げる中で、ミラタップが「美しく(美しい商品)」や「感性」という言葉を強く打ち出している点が魅力だと仰っておりました。
SNSの普及により、住まいが「見せる暮らし」となり、自己表現の一部となっていったことや、コロナ禍による在宅時間の増加で、人々が居心地の良さや暮らしの質を求め始めたことで、これまでの機能的な価値以上に、感性的な価値へとシフトしていっていると仰っておりました。
それは木の温もりであったり、間接照明の柔らかさなど理屈では説明しきれない感覚的な要素となっており、高コストではなくても実現可能なものであるとも仰っておりました。
更にミラタップでは、「ミニマリズム」であることを感性価値を表現する最もわかりやすい、かつ普遍的な考え方として採用し、デザインにもミニマリズムであることにこだわり続けています。
鏡と水栓しかない洗面台や、洗い場と調理場とコンロだけのシンプルなキッチンなど、ミラタップ特有の美しいノイズレスな事例を写真とともにご紹介していただきました。
また、毎年ミラノサローネなどの国際的な展示会に10名以上の視察団を送っている経験から、今年のトレンドカラーやトレンドデザインなどについても美しい写真と共にご紹介していただきました。
塾長 原田の感想
暮らしを「楽しく・美しく」するデザイン思想
林さんは前職の松下電工から、現在の設備会社ミラタップへ転職し、“美しく・感性を刺激し続ける”という企業理念のもと、従来にない価値提供を目指していると紹介しました。
かつては最新設備や機能が選ばれる時代でしたが、現在は 感性価値=暮らしの質・居心地・自己表現が重視される時代へと変化。
ミラタップが大切にしている感性価値は次の4つです。
素材で見せる
照明で演出する
色彩とアクセント
ストーリー性(特に重要)
ミニマリズムを基調とした商品設計は、同社のサイトや設備デザインにも強く表れており、
私たちの新築アパート企画にも活かせる考え方だと感じました。
また、世界有数の見本市「ミラノサローネ」での最新デザイン傾向として、林さんは次のポイントを紹介してくださいました。
注目色:グリーン・テラコッタ
素材:ガラス、マーブルストーン
形状:ラウンド
照明:ラインペンダントが主流
その後紹介された新商品も魅力的で、いつか採用してみたいものが多くありました。
12月16日(火)には地下歩行空間でジャズライブを協賛。
同日16:45からは 赤れんがテラスの「ミラタップ札幌スマートショールーム」 が予約なしで見学できます。
お時間がある方には、ぜひ足を運んでいただきたい内容です。
●日 時:2025年11月29日(土) 13:30-18:00
●参加人数: 126名(会場参加:73名、WEB参加:53名)
北海道大家塾にご参加したい方は、
「北海道大家塾通信」に登録して下さい。
開催が決まり次第優先的にご案内します。
開催記録
●日 時:2025年11月29日(土) 13:30-18:00
●参加人数: 126名(会場参加:73名、WEB参加:53名)
懇親会の様子(会場:おたる別邸 宴会処)
今回の北海道大家塾へのご感想をお聞かせください。
たくさんの参加者の声を頂き、ありがとうございます。
☆一部のみ掲載させて頂きました☆
●ミラタップの林さんのお話は旧松下電工、現在はパナソニックになっておりますが、30年近く前の入社からのお話も良かったですし、転職されたミラタップ様の商品もシンプルでありながら上質なクオリティの商品で一体感と価格も抑えられて比較的に買いやすい価格帯の商品群が素晴らしいと思いました。メインゲストのビーフンデザインの進藤さんのお話も大変面白く、いかに限られた空間を有効に使う設計とあまり人が手を付けない変形地を購入して最大限の発想で人気物件にしていく手法がとても素晴らしく日本で指折りの設計しと言われている由縁が理解できました。
札幌市 池上 留意 様
機能価値から感性価値へのパラダイムシフトに強く感銘を受けました。
統一性やデザインを考えると家電はノイズでしかない。どこにあるのかわからないのが理想。
進藤さんは、とにかく楽しく話してる印象を受けた。
DAOというブロックチェーンを初めて知った。DAOを活用して、不動産の共同購入や民泊を運営してみるのも面白そう。「地方はぶち抜ける!」がパワーワード。
札幌市 古田 裕規 様
ミラタップさんは洗練されたデザインの設備が興味深かったです。進藤さんは変態建築家の名の通り、リノベから地域再生などアイディアが詰まったパッションを感じる楽しいセミナーでした。
札幌市 T・N 様
これから取り組みを考えていた事業の新たな視点がいくつか講義の中でご紹介いただき、とてもおもしろい内容でした。ビーフンさんがただ面白い物件を造っているだけではなく、面白いアイディアをたくさん持たれていることがとても印象に残りました。
札幌市 M・M 様
進藤さんの独自の設計のスキルと不動産の見極めをドッキングさせた考え方とその結果は素晴らしかったです。
札幌市 S・M 様
変態大家さんの商業物件の活用が楽しかった。
もっと細かい話を聞いてみたいと思いました。
札幌市 M・G 様

























